【はじめに|静かな作業と、静かじゃない音】
ガレージには、音がある。
トンカチの打音、電動工具の唸り、ネジを締める金属の響き。
そんな音たちを引き立てるのが、**「ガレージに似合う音楽」**だ。
作業中に流す音楽には、2つの効果がある。
ひとつは、手を動かすリズムを生むこと。
もうひとつは、空間そのものの“空気”を整えてくれること。
今回は、DIYや修理、グリルの仕込み中など、
「手を動かす人」のための、ガレージに似合うロック&ブルースを10曲紹介する。
🔧 1. Stevie Ray Vaughan - Pride and Joy
テキサス出身のギター英雄。
この曲は、明るくて軽快で、それでいて“汗”を感じる。
▶ おすすめのシーン: 朝のガレージ、作業前の気合い入れに。
🔧 2. ZZ Top - La Grange
ギターのリフがかかった瞬間、空気が変わる。
ツナギを着て、工具を構えたら、これでOK。
▶ おすすめのシーン: オイル交換中、無心で作業してるとき。
🔧 3. Jimi Hendrix - Voodoo Child (Slight Return)
エレキのうねりが、“作業のBGM”を超えてくる1曲。
濃厚な音は、夜の静けさにこそよく響く。
▶ おすすめのシーン: 夜のガレージ。ライト1灯で手を動かす時間に。
🔧 4. The Rolling Stones - Start Me Up
ノリがいいけど、ラフすぎない。
ストーンズらしい“あえての雑味”が、ガレージの空気にぴったり。
▶ おすすめのシーン: グリルの予熱中、煙と一緒に鳴らしたい。
🔧 5. Eric Clapton - Cocaine
低音が強すぎず、リズムに乗りやすい名曲。
クラプトンの声とギターが、空間に溶ける。
▶ おすすめのシーン: ウッドラックの整理や、棚の組み立て中。
🔧 6. George Thorogood - Bad to the Bone
どこかB級映画を感じさせる、骨太なロックンロール。
この曲を流せば、ガレージが“ステージ”になる。
▶ おすすめのシーン: 休憩中、椅子に腰掛けながらビスの袋を開ける瞬間。
🔧 7. Johnny Cash - Folsom Prison Blues
土の匂いがしそうな、アメリカの“地に足のついた音”。
DIYの原点回帰にもぴったりの一曲。
▶ おすすめのシーン: 棚作り・木工・ペイント系作業の日に。
🔧 8. B.B. King - The Thrill Is Gone
夜、片づけが終わって火を落とす頃に流すならこれ。
音が空間にしみ込んで、“整った”という感覚が残る。
▶ おすすめのシーン: 作業終了後、椅子に深く腰掛けてひと息つくとき。
🔧 9. The Black Keys - Gold on the Ceiling
近年のガレージロック系の中でも、使いやすいサウンド。
リズムのよさが、道具を取る手を軽くする。
▶ おすすめのシーン: テーブルで作業中、集中力を切らしたくないときに。
🔧 10. Muddy Waters - Mannish Boy
古いけど、永遠に新しい。
ブルースの原点、そして“自分の手でやる”ことの原点。
▶ おすすめのシーン: ガレージの掃除・整頓作業の仕上げタイムに。
🧰 音楽が流れていると、ガレージは“空間”になる
音楽は、空間の「雰囲気」を決める要素のひとつだ。
照明や棚、道具の配置にこだわるように、
流す音にも“ガレージ感”を求めると、空間が引き締まる。
■ 選曲のコツ
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“音圧”より“空気感”を意識
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作業のテンポに合うテンポ(BPM)で
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「耳に残るより、空間に馴染む音」が理想
🔚 まとめ|作業のBGMに“ひとつの物語”を
ガレージは、ただの作業場じゃない。
そこで何かを直したり、つくったり、片づけたりすることは、
自分を整える行為そのものだ。
その時間を、もっと深く楽しむために、音楽がある。
今回紹介した10曲は、
「手を動かす人」のために選んだ“音の道具”。
さあ、スピーカーの電源を入れて、
今日の作業の1曲目を流そう。